死んでもなお格差が..位牌の戒名にはランク格付けがある!?

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戒名(かいみょう)とは本来、仏門に入った人がその証としてもらう名前の事ですが、現在では、お仏壇の位牌に見られるように、死後に与えられる名前として広く認識されています。

実際、葬儀の時に位牌の戒名をつけてもらう場合、納骨をするお墓があるお寺から戒名を頂くのですが、その際にはそれなりの費用が必要になります。

また、どのような戒名をつけるかによって価格も異なるので、実質的には戒名にも価格によるランク・格付けのようなものが存在しています。

位号の種類によるランク

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位号とは位牌の戒名にある一番下の文字で、「信士・信女」「居士・大姉」などの部分です。

戒名の相場は宗派によって色々あるようですが、どの宗派にも共通するのは、格のあるランクの高い位号ほど戒名料が高くなるようです。

例えば、「信士・信女」よりも格上の「居士・大姉」の位号の方が戒名料が高い傾向にあるなど一定の相場があるそう。

また、位号には故人の性別や年齢によって変わるようで、以下のような位号の種類があります。

成人男子大居士・居士・大禅定門・禅定門・清信士(善士)・信士(清浄土)など
成人女性清大姉・大姉・大禅定尼・禅定尼・清信女(善女)・信女(清浄女)など
男の子供(15歳位まで)童子・大童子・禅童子など
女の子供(15歳位まで)童女・大童女・禅童女など
男の子供(4・5歳以下)幼児・嬰児・孩児など
女の子供(4・5歳以下)幼女・嬰女・孩女など


院号によるランク格付け

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院号とは寺院などに貢献した特別な人に与えられるもので、位牌の戒名の頭につく「○○院」などの文字です。

院号は通常用いられる事はなく、戒名料を多額に納めてもそうそうつけられるものではないようですが、この院号がつく戒名はそうでないものと比べると格上のランクになるようです。

戒名に院号がつくような方は、有名人や歴史上の人物の戒名によく見受けられます。

安国院殿徳蓮社崇誉道和大居士徳川家康
文献院古道漱石居士夏目漱石
邦光院殿賢徳道圓居士板垣退助
慈唱院美空日和清大姉美空ひばり
智勝院幻城乱歩居士江戸川乱歩
頌弦院智心碩豊居士尾崎豊
天照院普遍日拳居士緒方拳
宝楽院釋等照植木等
瑞雲院法道日長居士いかりや長介
大光院殿月山伝心大居士真田幸村
文綵院大猷治通居士太宰治

以上、意外と知らない位牌の戒名のランク格付けをご紹介しました。
戒名に格差などの差別があるわけではないのですが、戒名料の違いや院号の有無などから一般的にはランク、格付けのようなイメージがあるようです。

死んでもなお格差があるとは、なんとも切ない話ですね…